僕はこれを、上等なバニラアイスクリームにかけてみたい。
稲の原種とも言われる赤米は、大陸から渡って大和国に根付いた。
そしてその、平安時代に多く栽培されていたという赤米を使った「古代酒」が完成した。
その酒は、やや赤みを帯びた琥珀色をして、唇にてれんと甘える。
丸い甘みが舌を転がって、濃厚ながらも熟れたうま味が膨らみ、香ばしいナッツ香が抜けていく。
柔らかな酸味があって、キレもいい。
純朴な酒だ。
最近の饒舌な酒とは異なる、朴訥な誠実さがある。
誠実だからこそ、信頼に足る酒のうまさがある。
有田「宗政酒造」が、有田焼創業400年を祝いたいと作った古代酒「四百年の刻」。
いよいよ支援が始まった。
ああ僕は、李荘窯か柿右衛門窯か、はたまた14代李参平か井上萬二か。
もうそろそろ夢を見てもいい頃だと思う。
もうそろそろ夢を見てもいい頃だと思う
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