それは闇夜に咲く水仙かフリージアか。
黒に近いこげ茶が輝いている。
包み紙を剥くと、薄黄色の肌が現れた。
慎重に切り分ける。
そおっと持ち上げて口に運ぶ。
ケーキは口の中でゆっくりと溶け、ほろ苦い香りが追いかける。
表面の凛々しさとは対照的な、弱々しさが切ない。
だが弱々しいようでいて、柔らかいようでいてそれは、密度が高く、チーズの濃密が、舌に上顎に、歯に絡みついて、記憶に刻み込む
したたかなチーズケーキである。
聞けば、加熱、バランス、味わい、柔らかさなどを、何回も試作して生まれたのだという。
名前は、「PISO_HIFE」。
金沢「レスピラシオン」のチーズケーキは、インステグラム「PISO_HIFE」。しあわせのチースケーキで注文可能