くたびれ、ため息満ちた店に威勢が響く。

食べ歩き ,

「最高級の蕎麦粉を使った 幸三郎の手打ちそば」

夕飯食って飲んだ、23時。

新宿三丁目の路地で、こんな張り紙を見つけたら飛び込むしかない。

店に、ご主人一人。

客は、私一人。

「焼酎ロックに、そばを一枚」。

「はい。かしこまりました。あのお、ラストオーダーですけどいいですか?」

「はい」。

「すいませんねえ。前は 二時過ぎまでやってたんだけど、もう最近は人が来ないから電車のある時間で閉めちゃうんで」。

ご主人、よっこいしょと腰を上げ、そば茹でる。

ほのかな香り。

律儀な味。

くたびれ、ため息満ちた店に、ずるるっと、威勢が響く。

「最高級の蕎麦粉を使った 幸三郎の手打ちそば」

夕飯食って飲んだ、23時。

新宿三丁目の路地で、こんな張り紙を見つけたら飛び込むしかない。

店に、ご主人一人。

客は、私一人。

「焼酎ロックに、そばを一枚」。

「はい。かしこまりました。あのお、ラストオーダーですけどいいですか?」

「はい」。

「すいませんねえ。前は 二時過ぎまでやってたんだけど、もう最近は人が来ないから電車のある時間で閉めちゃうんで」。

ご主人、よっこいしょと腰を上げ、そば茹でる。

ほのかな香り。

律儀な味。

くたびれ、ため息満ちた店に、ずるるっと、威勢が響く。