かつ丼リベンジ

食べ歩き ,

かつ丼リベンジ。
機内食のヘンテコかつ丼を食べて以来、いつかリベンジしてやると思い続けていた。
そこで、ついに仕事先の普通の蕎麦屋で注文。
「かつ丼ください」。
少し声が震えていたかもしれない。
妙に力が入っていたかもしれない。
「かつ丼いっちょう!」おばさんが厨房に声かける。
いいなあ。この日常。
私はジャケットを脱ぎ、シャツを腕まくりし、臨戦状態。
さあ、いつでもかかって来い。
「はい、かつ丼お待ち」。
そんなに待ってないよ。でもこの日は待ちわびていたよ。

しまった!!
なんとこれはかつ重ではないか。
品書きにはかつ丼とあったのに。名称詐称である。
頼むとき、「丼ですか?」と聞けばよかった。
丼じゃないといわれたら、
「丼に入れてください」と懇願すりゃよかった。
これでは片手で持って、わしわしと掻き込む図にならんじゃないか。
けしからん。
かっこよくないじゃないか。
掘削がうまくいかないじゃないか。
器が違うだけでしょ、では済まない問題なのだ。
などと、文句をいうでもなく、
一人うなだれながら、かつ丼食べた。
リベンジは続く。