〜麗しき夜〜

食べ歩き ,

〜麗しき夜〜
レバーのたたきは、舌にピタリと抱きついて、甘く、
ハラミのタタキは、肉の甘さをじっとりと出しながら、猛々しい香りを放つ。
牛のツユクは、噛むほどに滋味が溢れ出て、そいつを白キムチの酸味と合わせりゃ、昇天する。
カイノミのステーキは、脂の濃厚さがありながらしつこくなく、赤身肉の鉄分に溢れながらも、ヒレの品がある。
牛のすべての長所を集めたずるい味に、箸がもう止りません。
さらにはアサリのテンジャンチゲの複雑で深いうま味に唸りながら、韓国産エゴマのキムチを巻いた白ご飯をかき込む。
そして参鶏湯のお粥の優しさに包まれながら、箸を置く。
「ホールちゃん割烹」の、麗しき夜。