ローマピッツァ

食べ歩き , 寄稿記事

マ ル ゲ リ ー タ

ナポリで生まれ、三半世紀も経つというピッツァは、ナポリっ子が誇る偉大な料理である。

日本でもピッツァ専門店といえば、ナポリスタイルで、真のナポリピッツァ協会が認定した店も急増している。

しかしイタリアには、もう一つの勢力、ローマピッツァがある。

モチモチと、弾力ある生地をかみ締るうまみを楽しむナポレターナに対し、ロマーナはパリパリ。

薄く薄く延ばした生地を、高温で焼き上げるのである。

ナポレターナの命である縁も薄く、チーズやソース、具を乗せながらパリッと軽く焼き上げるのが主義だ。

そんなロマーナに魅せられたご主人が始めたのが、ここ「イル・ペンティート」である。

薄いといってもよくあるような、パリパリと音を立てるばかりの物足りないピッツァではない。

極薄の生地ながら、強固な存在感がある。香ばしい生地に歯を立てると、パリッという感触とともに、口の中でモチッとした歯応えを感じさせるのだ。

その対比的食感の楽しいこと。

さらにかみ締めれば、ローマ産だという小麦の豊かな香りがする。

また薄いゆえ、直径三十センチほどのピッツァが、軽く二枚は食べられてしまう。

席料と突き出し料で四百円がつくため、「マルゲリータ」をご紹介したが、マスカルポーネの甘みに生ハムの塩気とペッパーの刺激がアクセントする「ペンティート」千七百円や、唐辛子の辛味、サラミの塩気とうまみ、オレガノの香りなどが交差する「インテモニアータ」などが出色の出来である。

店名は、改宗者の意だとのこと。軽やかさの中の力強さは、まさにナポレターナファンを改宗せしめるたくましさを秘めている。

 

「マルゲリータ」1200

「イル・ペンティート」

渋谷区代々木3-1-3

AXIS1F

3320-5699

19~22:30

日祝

代々木駅より徒歩七分