豚肉のハンバーグ。

食べ歩き ,

その料理人の、立ち振る舞いを見ているうちに、確信した。
「これは間違いなくおいしいぞ」と。
ランチ定食の肩ロースの煮込みを皿に盛り、温かいソーセージのパイ包み焼きを切る。
オーブンに入れた付け合わせの野菜を盛る。
その一挙手一動に無駄がない。
やがて僕のハンバーグ用のソースが入った小鍋を温め、味見して調整した。
昼の多忙なランチ時でも、ソースの調整をする。
なかなかやるな。
やがてソースと合わせ、付け合わせも盛られ、ハンバーグが登場した。
豚肉のハンバーグである。
肉塊は、中のエキスが溢れ出さんばかりに、ふっくらと膨らんでいる。
その頂点にナイフを入れた。
ああ。
中から透明な脂が流れ出て、ソースと混じる。
たまらず口に運ぶ。
柔らかな豚の肉汁が舌を包む。
顔が崩れる。
甘い脂の香りが、鼻に抜ける、
体の力が緩んでいく。
余分な雑味はない。
あるのは、よき豚肉の純粋なうまみだけである。
ソースは、ご飯を恋しくさせ、猛然と食べ、残った肉片とソースを、ご飯にかける。
皿は空となり、穏やかな余韻だけが残った。
ハンバーグを食べた後に、時折残る、乱雑な後味は一切なく、気分がなだらかになっている。
美味しかったです。シェフ。
ワンオペで大変だと思いますが、頑張ってください。
朝の新聞配達もね。
前菜で出してくれた、フロマージュ・ド・テートも素晴らしかったですよ。
今度は夜にきますね。

広島「み乃家」にて。