アラの品格。

食べ歩き ,

アラは強靭だ。

筋肉の繊維が、人間なぞに食べさせるかとばかり引き締まって、ただのデブではない風格と尊厳がある。

淡白ながら荒々しい(駄洒落ではありません)滋味を主張し、フグのジビエ版といった感もある。

中でも鍋は、ねっちゃり、むっちり、ぷりりんと、皮やら白身やら目玉やら脂やら、様々な食感が唇や舌や歯を刺激し、官能に訴えてくる。

高級でおいしいものというのは、エッチなのだと、冬の福岡「大塚」で学んだ