「WEST」のタマゴサンドは、端正である。
マヨネーズであえたゆで卵とレタスを薄切りパンに挟んだ12切れで、食べると意外にもヴォリューミーで、玉子の味もしっかりとしているが、そんなことは微塵も感じさせない、品のあるたたずまいである。
パンは白バンとライ麦パンが選べ、トーストかそのままが選べる。
このサンドも、横にして食べるとタマゴが飛び出るので、縦、つまりバンを左右に配置して食べルト良い。
齧れば、カリッとバンが音を立て、シャキッとレタスが叫ぶ。タマゴが舌に、あまく広がって消えていく
マヨネーズの味が強すぎず、黄身の甘みを素直につたわるのがいい。
おそらく白身と黄身を分け、黄身にマヨを混ぜ込んでから、刻んだ白身とまぜているのだろう。
白身が均一の大きさに切られている。
そのまま食べるのもいいが、添えられたパセリを途中でちぎってはさんだり、パンを一旦剥がして、これも添えられているレモンをレタスにかけ、塩を少しかけ、元の形に戻して食べるのも洒落ている。
店内に流れるクラシック音楽を聴きながら、優雅兄指でつまみながら紅茶を相手に食べ進める時間は、幸せである。