<駅弁勝負 第101番>駅弁秋の陣が誘惑する。

駅弁 ,

[駅弁勝負]
目移りして困る。
今東京駅の「祭」は、駅弁秋の陣フェア、しかも鉄道150年で様々な復刻弁当が売られている。
今朝もふたつ大人買いしようかと思ったが、昼飯のことを鑑みて、思いとどまった。
幕の内も各種各駅の復刻があり、迷いに迷う。
今日はこれ、「廣島上等弁当」1300円に決定した。
蓋を開けて目を丸くした。
でかい。
玉子焼きも椎茸も、蒟蒻も筍もでかい。
どれも昔ながらのこっくりと濃い甘辛味に炊いてあって、しみじみ美味い。
これはある意味、広島の弁松である。
ご飯が進んで困っちゃう。
日の丸弁当風な佇まいも嬉しいな。
最初の発売は、明治30年だという。
その頃はこの上なきご馳走だった、玉子焼き、筑前煮、鰤の照り焼きのありがたみが、あらためて胸に染み入る。
当時は15銭、現在価格で2500円もした上等弁当である。
今は上等という名をつけるなら、牛肉やイクラ、カニやウニなどを入れたがるが、当時の贅沢はの方が素敵だなと思う。
そして現代で見失った、価値を噛み締めた。
さてお隣は推定50代夫婦。
取りいだしたるは、稲荷寿司と野菜煮、卵焼きなどの小バックである。
お二人で分けながら食べる姿が、微笑ましい。
こっちもあちらも、渋い贅沢。
今回は引き分けかな。
247廣島上等弁当 1300円 広島駅弁当株式会社 ご飯 2おかず 2価格1箸1 特記野菜煮物や玉子焼き、蒟蒻1ご飯 郷土色か個性点ノスタルジーなし、総計7点