米好き日本人だが、唯一苦手なものがあるとしたら、「リオレ」ではないだろうか。
日本にもぼた餅があるものの、“甘い米料理”を受け付けない人が多い。
僕自身もフランスで見かけたら頼むが、日本では積極的には食べようとしない。
最も日本では、リオレ自体をメニューに載せている店は少ない。
しかしこのリオレは違う。
クリームやミルクの重さはなく、軽やかで、かつバニラをたっぷり使っているので、エレガントである。
まずそのままで食べて欲しい。
てれんと舌に乗っかったリオレは、甘い香りをばら撒きながら、ゆっくりと喉に落ちていく。
甘さも、ほどがいい。
なにかこう、出来締めたくなるような、愛おしさがある。
レモンピールや河内晩柑の酸味もいい。
味変したければ、アーモンドミルクをやアマレッティを混ぜたキャラメルきなこや、季節のフルーツ数種やローズヒップ、カルダモンを入れたサングリアといった四種のソースを追加して楽しんでもいい。
作った関口シェフも、ある日リオレにはまり、様々に試行錯誤を経て完成したのだという。
そして日本の米余りの現状と夏休みの関係でミルク余剰になってしまう時期だからこそ、やってみたかったのだという。
甘い米料理の概念がぶっ飛びます。
8/14まで虎ノ門横丁ポップアップでやっていますので、是非。
おいしいボロネーゼパスタもあるよ。