身にまとう事によって、心が高揚していく。
流行や市場価値とは無縁の、家具のように長く丁寧につきあえる服。手にとっただけで、驚きや発見、喜びや楽しさ、愛着が湧き出て、服と心が共鳴していく。
そんな服を作る事で、服を造る工場の人たちの努力が報われることを思って。
長崎県美術館で行なわれている「ミナ・ペルホネン」の展覧会を見た。
生地を見ただけで、触っただけで、心が動き始める。
服や家具、食器やバッグに囲まれているだけで、昼の空より高く舞い上がらせてくれる。
そんな世界があることを知った。
「自分の意志を伝えるということ。どんな小さな感謝も伝えること。どんな思いつきも、可能だろうかと投げかけること。その一歩がとても大切です」。
「テキスタイルをつくっていて得られる日々の発見をテキスタイルに込めたいし、込めて出来上がったものからもう一回発見したい。発見は私の喜びです」。
「作り手も、手間をかけたものづくりのほうが楽しい、というのは絶対にわかっていることだけれども、経営者が“楽しくても継できる”というふうにわかればいい。すごくシンプルなこと」。
皆川明さんの言葉