南国蕎麦のしぶとさ

食べ歩き ,

そばといってもすばでないよ。
宮古島で日本蕎麦なのである。
店主鎌田さんは、毎朝5時に起きて蕎麦を仕込む。
宮古島産無農薬蕎麦の実を自家製粉し、蕎麦にする。
2月と五月に採れるという蕎麦は、ほの甘い。
微かに草の香りがする。
つるるるっと手繰れば、蕎麦の甘みが自然に広がって、穏やかな気分を運んでくる蕎麦である。
にらざるは、蕎麦の香りの後からニラの香りが追いかけて、草原の風が吹き抜ける。
梅卵とじは、なんともつゆかがうまく、品があって。たまらない。
「たまに納得のいくのかできますが、それでも理想は遠い」。
頑張れ鎌田さん、僕らに南国蕎麦のしぶとさを伝えてくれ。
食菜かまた