60年生きてきたのに、固い親子丼を知らなかった。
浅草「太陽」で、料理をまっていると、若い女性が入ってきた。
「親子丼をください」
「はい、親子丼ですねカタイの?」
耳を疑った。。僕の頭の中は、様々に作られた親子丼のカタイが浮かんできた。
割り下の味が固い。
わざと固い鶏肉を使っている。
鶏肉が固くなるまで、徹頭徹尾火を通している
ご飯が固い。あるいは生米を煎って使っている
閉じた卵が、特殊加工で固い。
鳥が老鶏。
実は鶏の親子ではなく、固い牛肉と牛乳(正確には親子ではないが)。
この店は、親子丼の固いのと柔らかいのがあるのか。す、すごい。
「….。」
女性も目を見開いて、とっさの状況に対処できずに、押し黙っている。
「あっ、親子丼でしたね。すいません」。
どうやら親父さん、やっと気がついた。
自分で親子丼とおうむ返しながら、焼きそばと思い込んでいたのである。
親父可愛い。
固い親子丼
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