「家で食べることがあるの?」と、よく聞かれる。
「たまに」と答えるが、相手の目が信じていない。
では今その証拠。第一弾。
「潮止晩ねぎ」が届いた。千住系深谷葱と京都の九条ネギの自然交雑から生まれいわれる「晩ネギ」を、選抜改良したもので、千葉の潮止産。
細い緑の葉の中にオネバがいっぱいあり、しかも柔らかい。
かき揚げにしようか悩んだが、XO醤と醤油で豚こま切れと炒め、後はシメジの赤だしの椀にした。
しっかりとした甘みがありながら、皮が歯に当たらない。
サクサクにゅるりと食べられて、豚の甘みともよく合うのだな。
もう一つは、「のらぼう菜」。
あきる野市や青梅市、埼玉に伝わるアブラナ科の野菜である。
40秒茎を茹でたところで、葉を入れ、止め置いた。
そのまま齧っても茎が甘い。ほの甘いほのぼのとした優しい味が滲み出る。
これは出汁と醤油に浸け置き、おひたしに。
醤油の塩分と出会い、さらに甘く感じる。
天明・天保の大飢饉に人々を救った菜だそうだが、本人はいたって素朴、野良坊とかかれるごとく、呑気でのびやかな味わいである
「家で食べることがあるの?」と、よく聞かれる
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