<2005東京飲食店事情>
「コンテンポラリーとトラデッショナル」
先進と温故 飽和と安寧
二重構造化
2004年の流行「コンプレックスとコンフォート」
1立ち飲み店の急増
2新時代鉄板焼き店
3フレンチやイタリアンのカウンター化
4白米ブームの過熱化
5外国郷土料理店の充実
6和食新店ラッシュ
7豚ブーム更なる加熱
2005年も数多くの店が開店した。ただし2003年や4年に比べると、大きな驚きは少ない。外食はどこに向かうのか。あらゆる手が試され、飽和状態に差し掛かっているのは事実である。
ではいま、料理最先端はどこに向かっているのか。それはコンテンポラリーという言葉で代表される。フランスやスペインで、ニューヨークやロンドンで、コンテンポラリーと評される料理の基準は以下の通りである。
- ライト化
- 食材の異国間交流
- 調理法の異国間交流
- 野菜の見直し 自然志向
- 既存の料理の再構築 再解釈
- 新しいサービスのスタイル
- テクニックからテクノロジー 科学的探究へ
コンテンポラリーの日本を代表する店とは、
目黒 フォリオリーナ・デッラ・ポルタ・フォルトゥーナ 3719-7755
銀座 Ryo-ri genten 3564-1511
赤坂 旬香亭グリル デ・メルカド3586-6508
恵比寿 六本木 シャトーレストラン&ラトリエ ジョエル・ロブション
白金 シェ・トモ 5789-7731
虎ノ門 シェ・ウラノ 3433-1433
麻布十番 ユリス 5765-2333
渋谷 ミラヴィル 5738-0418
南麻布 カーザ・ヴィニタリア 5439-4110
青山 レ・クリアション・ド・ナリサワ 5785-0799
銀座 NARUKAMI 6226-2225
青山 ピエール・ガニェール 5466-6800
こうした「コンテポラリー-クリエイション」が傾向化していく中で、人々は刺激へのゆり戻しとして、あるいは反動としての安寧を求め、「伝統的地方料理」、「民族料理」といった、よりコンフォートな料理へシフトし始めている。
つまり今後は、この二つ二重構造化がより進むのではないかと考えられる。
2005年の流行
- 立ち飲み店さらに過熱
- ジンギスカンブーム
- 銀座出店の加速化
鮨 横浜より「水谷」 中野より「さわ田」
フレンチ 青山より「ル・ジャルダン・デ・サブール」 「KANSEI」
代官山より「大渕座」(ラ・ヴィーナス)代々木上原「カストール」(京橋)
和食 日本橋より「とよだ」 修善寺より「古拙」
その他 「ラ・ソース古賀」代々木上原コム・シェ・ヴ
- 外国人シェフの進出
ゴードン・ラムゼイ アラン・デュカス「ブノワ」「ベージュ東京」
- スペインバル増加
虎ノ門「バール・カマロン」 銀座「バール・デ・エスパーニャ・ペロ」
銀座「パニュルス」
- 新世代中華(団塊世代ジュニアシェフの攻勢)
白金「直城」 西麻布「メゾン・ド・ウメモト上海」
代々木上原「老四川 飄香(ピャオシャン)」 三田「御田町 桃の木」
天現寺「ロウホウトイ」 浅草「龍園」 青山「ジーキン」
- エキナカ 表参道echica 品川ecute
- 日常フレンチの台頭
池尻「イブローニュ」 三宿「クワン」 代々木上原「ル・キャバレ」
赤坂「ビストロ・ブルゴーニュ」 恵比寿「ポ・ブイユ」 恵比寿「レスプリミタニ」
天現時「ラ・ピッチョリー・ド・ルル」 浅草「ビストロモンペリエ」
9. 新しいサービススタイル
麻布十番「アザブハウス」 赤坂「アロニア・ド・タカザワ」 西麻布「ビンゴ」
日比谷「ホセ・バラオナ新店」
2005個人的外食収穫
今年いただいた料理の中で、特に素晴らしかった、感動を与えてくれた料理を並べました。
多くの料理人とサービスの方に感謝感謝の一年でありました。
- 印の説明
マ印 牧元の名前が効くところ
- 印 今年初めて出かけた素晴らしき店の中で特に推薦したい店
- 印 その中でも特に推すべき店
電話番号は牧元か味の手帖にお問い合わせいただくか、もしくはネット検索してみてください。
1月~2月
京都「桜田」の白味噌雑煮
岐阜「あかね家」鴨のすき焼き
☆ 岐阜「ラーモニー・ド・モリエール」の川鱒の瞬間燻製
マ 葉山「またぎ」の真鴨焼き
下北沢「チンタラ」のきびなご茶漬け
マ 青山「ラブランシュ」のまながつおのキャベツソース
マ 四谷「北島亭」の和牛ランプ肉のステーキ
マ 代々木上原「獏」のカブのスープと生姜焼き
☆マ 四谷荒木町「八平」のぐじの糸造りと海老芋の西京煮
新橋「つる寿」の子持ちわかさぎの焼き物(惜しくも閉店)
マ 青山「正」のねぎぬた
☆ 六本木「味覚」の山独活の根の天ぷら
赤坂「森川」のふぐ白子合わせ玉味噌
マ 川越「初音」の豚しゃぶ
3月~5月
駒沢「ラ・ターブル・ド・コンマ」の白アスパラガスのポワレとモリーユ
新宿「全聚徳」のダールー麺
銀座「赤坂離宮」の蛇のスープ
下北沢「うない」のシリシリー島人参のチャンプル
マ 銀座「クロドミヤン」の子羊胸腺肉と山芋のグラタン
青山「トンマズィーノ」のラグサーノチーズとトマトのリゾット
麻布十番「梁山泊」の焼きラーメン
マ 渋谷「大漁」の山うどと玉ねぎのキンピラ
★ 函館「バスク」のにんにくスープと季節の野菜煮、さんまのはらすトマトソース
子羊のシチュー
★ 岡山「紺屋荘」のさわらのしゃぶしゃぶとこぶ締め
岡山「やまと」のデミカツドン
☆マ 白金「直城」の揚げジャガイモ
マ 四谷荒木町「たまる」の平目の肝の味噌漬け
マ 代々木「正一」の鯛のそろばん焼き
マ 渋谷「ゆうじ」の牛バラ筋肉 北京ダック仕立て
麻布十番「ユリス」の空豆のスープ
浅草「龍園」のミニトマトの酢豚
マ 西麻布「メゾン・ド・梅本」の椎茸のスープと赤ムツの香り蒸し(夏)
福岡「吉むら」のさえずりの刺身
★マ 名古屋「花いち」のすすぎの木の芽焼き
用賀「グランデ・ママ」の揚げナスとトマトのリゾット
6月~8月
★マ 虎ノ門「シェ・ウラノ」のとうもろこしのババロアとトマトのスープ
★マ 代々木上原「ピャオシャン」の鳥の米粉蒸し
マ 恵比寿「イル・バッフォーネ」の燻製鯛とセロリのタリアッテレ
マ 広尾「ロウホウトイ」の陳皮入り牛蒸しハンバーグ
マ 六本木「かんだ」の鱧と松茸の炊き込みご飯
マ 新橋「鮎正」のうるかと鮑肝塩辛の五年もの
銀座「芝蘭」のドジョウにんにく辛子鍋
青山「志度」のヴィシソワーズ
☆マ 池尻「パーレンテッシ」のホウボウのライム蒸しとビエトラのスープ
マ 人形町「きく家」の干し鮎
中野「やっちゃん」の煮込み
江戸川区篠崎「焼肉ジャンボ」のミノサンドとミスジ
9月~11月
マ 新橋「しみづ」のサバの握り
浜松町「宮葉」のまぐろの稚魚の握り
マ 銀座「趙楊」の梨と牛肉の炒め
マ 京都「千ひろ」の鱧と松茸のおわんと湯葉汁
☆ 京都「喜幸」のゴリの煮付け
マ 大阪「ちろり」の鰆焼霜造りとポテトサラダ
☆マ 大阪「トゥール・モンド」の子羊背肉の自家製ナン包み焼きと仔鳩のガランティー
ヌ
マ 西麻布「グッドドール・クラッティーニ」の蒸し焼き栗と茹で豚、サラチーノチー
ズの天火焼 車えびとアランチャのリングイネ
新橋「錦食伝説」の広東白菜の炒め
マ 銀座「スタァバー」のマティーニ
仙台「蓑寿司」の戸井マグロの赤身とみる貝の握り
名古屋「花いち」の里芋とむかご、栗の煮物
☆ 須田町「眠庵」の二種そば盛り
マ 赤坂「ビストロ・ブルゴーニュ」のトリップの煮込み
★マ 恵比寿「レスプリミタニ」の豚の内臓スープ
マ 渋谷「VIRON」の蝦夷鹿のポワレ
★マ 長野県 牟礼「菊寿司」のアラとコハダとホタテの握り
西麻布「ビストロ・ド・ラ・シテ」のカッスーレ
★マ 四谷「名門」のギアラとセンマイとご主人のトーク
★マ 大阪北浜「ポンテ・ベッキオ」の河豚の白子ささみ蒸し焼きトリュフソースと
ウサギとやんばる島豚のサルシツチャ。
大阪心斎橋のそごう地下「CUE」の赤カレー