進化。

日記 ,

どんなことがあっても使わない言葉がある。
一つが「進化」である。
ダーウィンの進化論evolition theoryを、明治時代に紹介するために生まれた言葉らしい。
まず僕が、料理人や生産者に向かって進化などというのは、おこがましい。
身のほど知らずである。
料理人でもないのに、進化という言葉を使って表現するのも、恥ずかしい。
あえて言うなら進化ではなく深化だろうが、一言で言い切ってしまうのは、あまりにも乱暴だと思う。
以前とは違い、何がどう変わったのか。
具体的に表したい。
自らの気持ちを見つめ、洞察し、分析して表したい。
それが料理人に対しての誠意だと思うからだ。
例えば天ぷらが、前に食べた時より食材の味が色濃く出ていたとしよう。
だが違いが、自分は正確にわかっているのか?
以前と今では、景観地や体調、感覚のずれもある。
仮に真に変化していたとしても、揚げ方を変えたのか、食材の仕入れを変えたのか、揚げるまでの仕事を変えたのかはわからない。
すべてか、それ以外かもしれないが、いくら感動したとしても、進化などと言う安直で不確実な言葉で済ましたくない。
上から目線で嫌な感覚もあるが、進化という言葉を使い、思考を停止したくない。