舘内節夫68歳。

高知県赤岡「いづみ屋」の主人である。
柔らかく茹でたそばを、もうやめてというほど炒めに炒める人である。
だからそばは、ちぎれて短くなる。
焼きそば界のショートパスタである。
具は、魚肉ソーセージに豚コマ、カマボコにキャベツ。
炒めながら常連のおっさんと話しているが、方言がきつくて、会話の内容がまったくわからん。
さて、炒めるというよりはいたぶられてグダグダになったやきそばに、塩胡椒を振る。
かつお節粉をたっぷり振りかけた後は、土俵の塩まきの勢いで、味の素をバサッとかける。
ここまで大量にかける仕草は久しぶりで、むしろ小気味いい。
さらに。
ケチャップをかける。
ズブズブかける。
最後にソース。
ケチャップ勢力に驚いた後なので、ソースの量が少ないように思う。
食べれば
当然ながらどこにもない味で、ナポリタンともソース焼きそばとも違う下品の迫力に圧倒される。