水が綺麗なだけでなく

食べ歩き ,

水が綺麗なだけでなく、いかに養分を含んでいるか、そして冷涼な気候風土、日当たりの加減など、3年かけて育てるわさびは、人工的に調整する余地の少ない、自然まかせの植物です」。
京都の青果市場で最も高値をつけるという植本さんのわさび園を尋ねた。
十方山と冠山に挟まれた吉和は、両山の雪解け水が清水となって、深山の至る所から湧き出ている。
石畳式 渓流式、地沢式など、地形を利用した様々な方法でわさびが育てられていた。
わさびを初めて引き抜いた。なんと太い。
青後してそいつは、直径7センチほどあって、威風堂々としている。
葉をちぎって食べてみた。
体の中を一陣の声量が吹き抜けて、その後から澄んだ辛味が鼻に抜けていく。
一瞬、自分自身が山の一部に同化してような気がした。
わさびとは、そんな尊さを教えてくれるものなのかもしれない。、