みよ。この澄んだスープを。
「ラーメン食べたいんだけど、体に優しいのはない?」
夜の11時に、そう店主に尋ねると、
「なら、シジミラーメンを麺少なめで作ろうか」
「はいお願いします」
選りすぐった、でかいシジミを徹底的に砂をはかせてから、冷凍して、旨味をふくらましたやつを、水に入れてスープを取る。
後は、塩とネギと生姜だけ。
酔いに、シジミラーメンの包容力が溶けて、心が豊かになる。。
「こんな手間かけているのに、なぜ裏メニューなんですか?」と聞くと、
「みんなが頼むと、めんどくさいやろ」
しみじみとうまい。
塩加減が精妙で、味が澄んで、体に力がみなぎる。
ああ、この店に毎晩来たい。
高知「よこじい」にて。