<駅弁勝負>黎明編1

駅弁 ,

せめて帰りの新幹線で名古屋食をと考え、駅コンコース内にあるきしめん屋で「塩かけ」を注文。

うっすらとお澄まし色のつゆは、かつおだしが利いただしに白醤油か薄口が少しだけ入っている風で、きしめんとよく合う。

五百円はよし。

ついでに駅弁をと物色していたら、「だるま」の「出来立て弁」発見。「親子丼」を頼むと、奥の厨房でおばさんが作り始めた。

三分ほどして手渡された弁当を車中でいただく。

卵のとじ加減よし、味付けも上品、鶏肉も味わいが感じられてまあ合格点。奈良漬も親子丼の味を切る役目としてはなかなかよい。

ただこの料理の性格上、器に口をつけて掻き込むという行為が強いられるが、器の形状が四角で掻き込むとご飯がこぼれそうになる上、唇にあたる部分がプラスチックゆえに味気ない。

普段何気なく食べている丼だが、唇の食感が味にいかに影響するかを実感する。せめて器の形状だけでも改善を望む。