〜メキシコ料理店をハシゴ〜
長い人生で初めて、メキシコ料理店をハシゴした。
「Taqueria」が消化不良だったために、バスで1キロ移動して、「グラシアス・マドレ」へとハシゴをした。
一軒目もここも、メキシコ料理が定着しているアメリカでしか成り立たないビジネスである。
こちらは、オーガニック&ビーガンなのである。
なにしろビーガンだ、肉はおろかチーズもアウトである。
三つのタコスセットをもらった。中は、
①「カラバサ」ズッキーニソテークミン風味
②「ホンゴス」マッシュルームソテーニンニク風味
③「ラジャス」パブラノチリとオニオンのロースト
皮が凄い。
噛むと香りが弾け、ほろ苦みが来て後から甘みが顔を出す。
おそろしいほどの存在感がある。
おらおらオーガニック&ビーガンだぞおという力強さと野趣があって、これに比べりゃ日本のタコスなんて、もやしっ子である。
タコス以前といってもいい。
そこへそれぞれの野菜や茸が香る、調和する。
カシューナッツチーズのコクが追いかける。
手前のチョコレート色の黒豆煮も、豆だけの甘みが濃い。
これなら肉やチーズがなくとも充足する。
ビーガンならではのたくましさ。さすが先進国である。
ちなみに店はこんな感じ。
木の十字架とろうそく型照明が効いている。
圧倒的に女性二人連れ、しかも美人多い。
外を歩くメキシコ人のおっちゃん何人かが、怪訝そうに中をのぞいては、去っていく。
そして「おかあちゃん、ありがとう」。
なんと素敵な店名だろう。