SHÓKUDŌ Yarnへ

食べ歩き ,

この店の料理は説明しない。
説明すると、次に食べる人の喜びが半減してしまうからである。
何も予備知識もなしに、できれば、和食かイタリアンかフレンチかも知らずに、電車に乗って小松駅でおり、「SHÓKUDŌ Yarnへ」と言ってタクシーに乗り込みたい。
石川県の食材や器、布などを駆使した米田裕二・亜佐美夫妻が作る料理は、極めて精緻に作られながら、愛とユーモアが注ぎ込まれ、僕らの心を掻き立てる。
食事をしながら、僕らは驚き、笑い、唸り、時には陶酔しながら、共に食べる喜びを共有する。
そうこの店で共に食事する人たちは、繋がりを深める。
客同士だけではない。米田夫妻の優しい心根と料理哲学が、我らの体へ溶け込んで、いつの間にか料理をする人たちとも共鳴している。
人と人を繋ぐのは、「食べる喜び」である。
それこそが、店名「Yarn」に込められた、意味なのかもしれない。

写真は、アミューズの「牛スジ」。
え? どこが? 緑は何だろう? え?小松菜? という会話から、食事はスタートする。