おいしい日記
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銀座「ブルーリリー」
上海租界
食べ歩き不思議な気分である。 その年に生まれてもいないのに、懐かしい。 その場にいたこともないのに、覚えている。 その店は、昭和の初めに賑わっていた上海租界だった。 ……
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焼津「温石」
魚の肉体が躍動。
魚の肉体が躍動していた。 皮目だけ、わずかに炙られた、船上で締めたという甘鯛の造りは、噛んだ瞬間に身が爆ぜる。 こちらが噛んでいるのではなく、魚に歯が招き入れ……
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私干物ですが、まだ生きています。
食べ歩き私干物ですが、まだ生きています。 サスエ前田にて。
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ブリアンツァ11/12
食べ歩きブリアンツァ11/12 ★ジビーフとモリーユのコンソメ。ホロホロ鳥とポルチーニのラビオリ キクラゲ ジビーフの香り、草原を茸の滋養が駆け……
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京都「殿田」
親子愛に溢れた料理<京都の平生>47
食べ歩き「うまいっ」 一人なのに、思わず叫んでしまった。 すっかり京都でおなじみになってしまった、「殿田」の親子丼である。 前々回が、名物たぬきうどんにいなり。前回が中……
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崎陽軒「横濱ピラフ」の食べ方
食べ歩き , 駅弁崎陽軒「横濱ピラフ」の食べ方 今時660円は安い。 だいぶ前に「横濱炒飯」の食べ方は、指南した。 今度はピラフといってみよう。 1.まず鳥の唐揚げとナポ……
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赤坂「辻留」
早く冬の料理に似合う天気になってほしい
食べ歩き冷たい風が頬を刺す。 寒さに震えながら店に入ると「いらっしゃいませ。お待ち申し上げておりました」と、温かい言葉が和らげる。 お椀が出された。 かぶら蒸しの薄くず……
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長崎県 小浜「BEARD」
裕福な時。
食べ歩き叶うことなら、毎朝飲みたい。 そう思った。 そのスープが、唇を過ぎ、上顎を撫でながら、舌を流れ、喉に落ちていく。 おいしい。 言葉にはしなかったが、心が……
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流れる時間
食べ歩き流れる時間が違っていた。 緩やかに時が刻まれている。 てらいのない、温かみのある空気が頬を撫でる。 調味料やスパイスは、出番を待ち、鍋や蒸籠は、火にか……
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長崎県 雲仙「pesceco」
茸と昆布とハムのスープ
食べ歩き上質なスープは、飲んだ瞬間に辺りが静寂となる。 毛穴が開き、心が弛緩していく。 そして目を閉じる。 このスープが、まさしくそうだった。 「pesceco」の茸と……
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