卵とじカツ丼であるが、課題は以下の通りである。

1.上部の衣のカリッと感を保つ。揚げたて必須。

2.肉の部位はロース肉。

3.割り下の味は濃すぎず、薄すぎず。

4.加熱された白身が、カツの上にかぶさった美しさを保ちつつ、黄身のふわっと感を出す。

5.脇役は彩りを考えて、グリンピースと海苔。

こうして油の種類や衣の粗さ、肉の厚さ、卵の閉じ方などを、熟考して、完成にこぎつけた。

ソースカツ丼も課題は多い。

1.衣の粗さ

2.「奏す庵」に負けないソースの味。

3.肉の食感の違いによる、食べる楽しさの演出である。

ソースは信頼の置ける、トリイソースを使い、衣は細かくし、三種類の部位をあげることによって、食べ比べる面白さを加味し、マスタードのアクセントも付け加えた。