シャン料理

料理好きと発酵好きは必見である。
シャン族のおばちゃんたちは、シャン族の豆腐餻、高菜の漬物、青菜の浅漬けなど、次々とシャン料理を作ってくれた。
中でも惹かれたのはこれである。
干からびた切り干し大根の煮物のような姿であるが、元は青菜だという。
作り方は以下である。

① 刻んだ青菜とニラの根を混ぜ、そこに塩と水を注ぎ、よく揉み込む。
② そこにおかゆを入れて混ぜ込み3日間置く
③ さらにそこに五香粉(シャン族のそれは、コリアンダーや八角、そしてフェンネルが効いている)を混ぜ入れ、 10日間発酵させる
④ 汁気を完全に絞って、二日干す。
⑤ 干したものをさらに漬け汁に1昼夜漬ける。
⑥ それを乾燥したのち蒸す。
⑦ 蒸しあがったら乾燥させ、また干す。
こうして出来上がった民族の叡智は、酸っぱい。
噛むと、梅干しのような酸味がにじみ出る。
スープとして使うことが多いのだという。
飲めば、優しいながらしたたかな酸味が広がって、暑い土地の食欲を鼓舞するたくましさに満ちていた。

 

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