<カンボジア報告3>
いつも入る話ばかりなので、たまには出の話を。
シェムリアップの繁華街からわずか一キロ行ったところに、水上生活者がいる。
いや水上というより川岸生活者である。
こんなところに人が住んでいるのですかというところから、大家族の大きな家まで様々であるが、彼らは勝手にすんでいるらしい。
上流は、韓国企業がお金を出して川岸公園にしてしまったので、住めない。
トイレが素晴らしい(二番目の写真を見て欲しい)。
棒を何本か川に向かって突き出させて、トイレ小屋を作っているのだが、小屋というより木の枠組みである。
丸見えはもちろん、雨風も避けてくれない。
道からは丸見えだが、対岸に向かっては目隠しの布がかけられている点が、興味深い。
家の外に作っているのは、やはり生活の場とは離したいという考慮からか。
木の枠組みを作らないでも、直接川に入っていたせばいいと思うが、水にも濡れず便利だからだろう。
しかし細い木の棒二本にまたがってしゃがむのは、バランス感覚が必要だろう。
おそらく公共の閉ざされた空間では、彼らはいたせないかもしれない。
こうして人間の(もちろん家畜も)排出物は、川に流れゆく。
その下流でおじさんが、川に入って何かをしていた。
何をしているのですか? と聞けば、天然の空芯菜を採って市場に売っているのだという。
うむ。汚いと思うか、栄養たっぷりと思うかは、あなた次第。
<カンボジア報告3>
日記 ,