<駅弁勝負> 第56番     駅弁勝負第32番

日記 ,

駅弁勝負第32番
なかなか勝負してもらえない日々が続いた。
そこで今回は、思い切った手にでた。
グリーン車である。
駅弁勝負のためにグリーン代金を払うのは、本末転倒かもしれないが、時刻は朝10時と微妙なため、思い切ってみた。
おお。通路を挟んだ隣の60代夫婦が、今まさに食事を始めようとしてあるではないか。
座るなり奥さんがエビスビールを取り出した。手強い。旦那さんはなぜか飲み物はなし。
こちらは「お母ちゃんの愛情弁当を新潟米膳」とと、完璧である。
この弁当、ご飯がとにかくおいしい。
やや柔らかめに炊かれたご飯は、甘く、口の中を幸せで満たしてくれる。
鮭の質も高く、おかず類も申し分ない。5種類くらいの惣菜がギッシリと詰まっている。
見ていると、旦那さんは「米沢牛特上カルビ弁当」 奥さんは小ぶりの「うに飯」である。
悪くない。悪くないが、一見ゴーカそうな弁当を買ってしまうという、素人が陥りやすいパターンである。
また勝ったな。
と思った瞬間、奥さんが紙袋から何かパックを取り出した。
開ければそこには、五種類の惣菜がギッシリ詰まっている。おからや青菜炒め、茹で鶏。
それぞれを取り出しては食べ、旦那さんのカルビ弁当に乗せている。
ううむ。おからとカルビは合わんだろうと思うが、2人仲良く食べている姿が微笑ましい。

弁当では勝ったが、愛情には負けた。

お母ちゃんの愛情弁当 新潟米膳 新潟三新軒
ご飯2おかず 2 価格1 9点 1180円
箸2 特記鮭と笹よもぎ餅 1郷土色か個性点 1
総計点(特記と郷土色か個性は0〜1日評価 他は0〜2評価 0→今一つ 1標準 2おいしい 箸0食べづらい 1少し短い 2標準 価格、高価、適価 廉価 計10点満点)