最後の晩餐 あなたの最後のご飯はなんですか

日記 ,

〜最後の晩餐 あなたの最後のご飯はなんですか〜

「好きな食べ物はなんですか?」と、よく聞かれる。
あるいは、「好きな料理はなんですか?」とも。
答えは決めている。
「特に好きな食べ物はありません。正確に言えば、食べ物はすべて好きだからです。その好き具合に高いも低いもないのです」と、答える。
相手の反応が面白い。少々面食らっているようで、「なんだかずるい答えだなあ」という人もあれば、「そんな考え方もあるんだ」と、思う人もいる。
さらには、「そうはいいってもほんとうはあるんでしょ」と食い下がってくる人もいる。
続いて「それでは、嫌いなものはなんですか?」と、聞いて来る人もいる。

この疑問に関しての、通常の模範解答は、こうである
「嫌いなものはありません。これからはわかりませんが、ゲテモノやかなり珍しいものも食べましたが、今まで食べられなかったものもありません。虫もカラスも奇怪な魚も食べました。基本的に現地の人が常食しているもので、どう見ても衛生的に無理というもの以外食べました。嫌いなものもないです。まずいものもケッコウいけちゃいます」。
次に来るのが、
「あなたが最後の晩餐に食べるものはなんですか?」 という質問である。

僕は「塩おにぎり」と決めている。
できれば四谷の「萬屋おかげさん」の塩おにぎりがいい。
米も塩も水も厳選している上に握り方が素晴らしい。
一口かじると、はらはらと米が口の中で舞うように崩れていく。それほどに空気を含んで優しく握られているのに、最後のひとかけらになるまで形が崩れない。理想のおにぎりである。
でも答え人によって違う。

「月見そば」。「たぬきそば」という方もいれば、「お母さんが作ったグラタン」、「カワハギ肝醤油というかたもいれば、「豚の大腸と血の塊とニラを入れたスープ」「鳥もも肉のフライ弁当」という外国の方もいる。
もちろんこれは今健康を維持しているからこそ、答えることのできることなんだけどね。

さてあなたの最後の晩餐は何ですか?、