日本のことをまったく知らない。

日記 ,

知らない。
日本人でありながら、日本のことをまったく知らない。
この本をめくるたびに、その事実をつきつきられ、旅への衝動が掻き立てられる。
この本は、中田英寿が、足かけ6年半、走行距離20万キロ、2000数カ所に出かけ、ものに、人に出会った、結実である。
すぐれた「わざ」と、不屈の「こころ」に出会った、記録である。
日本は、なんと素敵なんだろう。
ページをめくるたびにため息が出る。
そして思う。
もっと旅をしよう。
日本に出会おう。人に会おう。
「わざ」「ごちそう」「おもてなし」「にほんしゅ」「おみやげ」。
本は5つのセクションに分かれている。
このうち「ごちそう」、つまりレストランに関して中田さんにインタビューさせていただいた。
10軒の店のうち、生江史伸シェフと天野功さんに、お話を伺った。
そしてあらためて、「食べること」の意味を、突きつけられたのである。
来年はこの本を片手に、もっともっと旅に出ようと思う。
くつろぐ旅ではなく、知る旅に出ようと思う。
人に会いに。