徳山鮓に肉が来た。

食べ歩き ,

徳山鮓に肉が来た。
新保さんとともに肉が来た。
遠く岡山県吉備の吉田牧場から南草津を経由したブラウンスイスが、高橋シェフの手によって焼かれていく。
「こんないい炭で焼いたことがない」と、シェフは嬉しそうだった。
肉はまな板に置かれても肉汁が出ず、切られると、滲み出す。
噛め、もっと噛めと肉から急きたてられ、噛み締めていくと、大地が現れた。
それは、ぶるっと人間を震えさせる凛々しさで、口の中を席巻する。
吉田牧場のマジアクリと合わせれば、草の香りが顔を出す
牧場でのんびりと草を食む牛たちの匂いがした。
青く、たおやかなその香りが、余呉湖の澄んだ空気とまぐわって、我々に笑顔を運んでくる。