<駅弁勝負 第55番>

駅弁 ,

弁当勝負 第54回
ちぎりパンである。
隣の30代女性が取り出しのは、某コンビニのちぎりパン(つぶつぶチョコ)であった。
これでは勝負にならない。
新潟駅で悩みに悩み買ったというのに、勝負にならない。
選んだのは、「お母ちゃんの愛情弁当」で有名な「三新軒」の「新潟コシヒカリ弁当」1050円である。
「山海の恵みを詰め込んだ」というコピーに惹かれてしまった。
しっとりと脂が乗った鮭の質がいい。
赤カブ漬けや小茄子粕漬けが旅情を感じさせる。
そしてご飯が、とてもおいしい。
ただし、メンチ存在とと魚団子の寂しい味わいが足を引っ張り、不満の残る結果となった。
本来なら敗北するところ、相手が菓子パンで救われた。
新潟駅は、改札内に弁当売り場がないので、注意されたい。
高崎駅で乗り換えである。
この乗り換え時間が30分もあると、魔が差してしまう。
以前FBである方が、「たかべん」の「鶏めし弁当」を購入することができなくて、「登利平」の「鳥めし」を購入したら今ひとつだったと投稿されたら、群馬県民からのお叱りコメントが多く寄せられた。
「登利平」の「鳥めし」は、群馬県民のソウルフードらしい。
駅弁売り場ではなく「銘品館」というお土産売り場で取り扱っているのを発見し、思わず買ってしまった。
710円と「鶏めし弁当」より190円安い。
焼かれた(多分)鶏胸肉照り焼きの薄切りが、全面に乗せられている。
ご飯は甘辛い、うなぎのタレのようなツユがかけられ、濃い茶色に染まっている。
あとは、小梅と壺漬け、葉唐きゅうりと、いたってシンプルである。
胸肉は胸らしい食感で、パサついている。
これはきっと、薄い胸肉でご飯を包むようにして食べるといいのだろうとやってみたら、なかなかいい。
これが正しい食べ方なのかはわからないが。
ただし、こよなくこの弁当を愛する群馬県民の気持ちが、どうも理解できない。
釈然とした気持ちを抱えながら新幹線に乗るのは嫌なので、もう一つ駅弁を買った。
「たかべん」の「特製幕の内弁当」900円である。
「おべんとう」とだけ書かれたパッケージに惚れた。
買おうとすると、駅弁売り場のおばちゃんが、「美味しいですよ。昨日私も食べました。天ぷらと煮物が美味しいんです」と、いうではないか。
期待を胸に列車に乗った。
鳥八幡巻きに椎茸煮いい。赤蒟蒻煮と海老の天ぷらいい。
しかし一方で鮭の塩焼きは大方の水分を損失されたようであり、舞茸入り肉団子は、結着役の粉が主役になられている。
また山くらげ漬け、わさび風味漬物の味がくどく、リフレッシュとしての役目を放棄されている。
うむ、おばちゃんの言葉は正しかったが、それだけではなかったのだね。
新潟コシヒカリ弁当 三新軒1050
ご飯2 おかず1 価格1 箸1 特記なし 郷土色か個性点1 総計6点
上州御用 鳥めし 登利平 710
ご飯1おかず 1価格2 箸 2特記なし 郷土色か個性点 1  総計7点
特製おべんとう たかべん900
ご飯1 おかず1 価格1 箸1 特記なし 郷土色か個性点1   総計5点