市場の奥の奥。
牛骨と肉は大鍋に入れられ、延々と煮込まれていた。
18時から6AMという不思議な営業を前に。
昼に訪れたため、どうしても味見をしたいというと、
小皿とどこからともなくチャパティが出された。
ああ、ラグーだ。
スパイスの香りにまみれているが
牛の牛たる滋味が、深く、濃く凝縮されて、舌に切り込む。
気がつくと回りには、
日本人が珍しいのだろう、
子供たちが30人ほど群がって、味見する僕を、動物を見るかのような目で、黙って見つめていた。
市場の奥の奥。
食べ歩き ,