<駅弁勝負>第5番、勝負しないで一人悦にいる編 品川発は何時が正解か

駅弁 ,

品川発11時17分発の新幹線に乗れた。
駅弁にはベストな電車である。
乗って、23分もすると田園風景が開け始め、2分後には海が見え始めるが、なにしろこの辺りはトンネルが多い。
ああ海だ、畑だ、山だと眺めていると、突然真っ暗になり、自分の顔が映る。
いくら美男子の私でも、自分の顔を見ながら弁当は食べたくない。
そして乗って50分も過ぎると、トンネルもなく工場も少ない光景が広がるのである。
つまり12時7分。昼時である。
今日は品川駅(常磐軒の撤退がいたい)のecuteで、「てとて」の「たこメシ弁当」987円、「サバの塩焼き」273円、総菜屋で「野菜の塩昆布和え」280円、点心屋で「シュウマイ」二個160円を購入した。
キリンクラシックラガーとカップ酒も購入。
まずラガーと野菜で前菜。塩昆布の旨味が酒を呼ぶ。
次に、シュウマイとサバを開け、プリモピアット。
さらに弁当も開ける。
この辺りでワンCUP大関に移行。弁当の炊き合わせ(人参、里芋、筍、コンニャク)や、たこご飯に炊き込まれたタコを肴に参加させ、宴を盛り上げる。
さてこの「てとて」の魚をおかずにした弁当は、日本一魚がうまい弁当である。
幾多の駅弁がどう挑もうが、びくともしない。
鮭もサバも身がきめ細かく、しっとりとして、脂がのっている。
販売元の「味の浜藤」の意地ともうしましょうか、価格を顧みない質の高さには、挟持があって、日本人として小気味がいい。
今回もこの弁当についた鮭は、酒を飲み終わった後にご飯と、ゆっくり噛み締めた。
そして、ああうまいなあと、しみじみ呟くのである。