博多「ひらお」にて

食べ歩き ,

店を出てきた人が、列に並ぶ人を前に、勝ち誇ったような顔に見えたのは、気のせいだろうか?

20分は待った。
だからまたやってしまった。

折角並んで待ったのだからと、大人注文をしてしまったのである。

天ぷら定食(キス、イカ、白身、ピーマン、南瓜、茄子)に、穴子とエビ、鶏モモ肉、玉葱、インゲン、蓮根を追加して、ほぼオールスターを前に、悠然とビールを飲んで、2千円近くも使ってしまったのである。ハハハ。

しかしここは、58席あるカウンターが常に埋まって、行列が絶えない。

すべての天ぷら屋の羨望と嫉妬の上に君臨する店なのである。

博多の人たちは、こげん天ぷらが好きだったのねと、腰を抜かす店なのである。

結論から申しますと、これだけの注文を次々とこなし、待たせることなく、一糸の乱れもない接客が驚きである。
そして天ぷらでは、ピーマンとインゲンが図抜けている。

穴子一匹210円は安い。

鯖の天ぷらは、意見が分かれるところだろう。

味付け塩も三種類用意されているが、ここは揚げたてを天つゆにどぶっとつけて、御飯の上に一回バウンドさせてから御飯をかき込む。

それが正しい。

博多「ひらお」にて。