表参道「NEMO」 銀座「L'ARGENT」

二つの穴子フリット

食べ歩き ,

料理はなんと面白いのだろう。
対馬穴子のフリットを立て続けに食べた。
一つは、衣にマカデミアナッツを混ぜ、上からも砕いたマカデミアナッツをふりかけた穴子である。
ナッツの甘い香りが穴子を受け止め、痛快さを増している。
一口齧ると、笑い出したくなる、 単純なうまさの中に繊細があって、心憎い。
下に敷かれていたのは、レモンとタイムでマリネした、根セロリのジュリエンヌである。
ピュレで使われることが多い根セロリだが、これはいわばガリ的役割で、甘く落ちていく穴子の味を、ハッと覚醒させるのだった。
翌日の対馬穴子は、タピオカ入りコンスターチ でフリット されている。
サクサクと軽快に弾ける脆い衣が、むっちりとした穴子の肉体を輝かせる。
ケールと薄切りのコールラビ 、フォンを使わない絹さやソースが添えられている。
この絹さやソースと穴子を合わせると、どうだろう。
絹さやの淡い青々しい香りが、穴子と出会うとほのかにウースターの香りがするではないか。
そのうまみを秘めた香りが、穴子の味わいをグッと高めるのだった。
ああ、料理って面白い。
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