パン屋の「うちの」さんのテラスで

食べ歩き ,

パン屋の「うちの」さんのテラスで、ため池や金比羅山の借景を眺めながら、地野菜のスープを飲む。
深々とした緑が、スープに溶け込んで、しみじみとうまい。
ごどうふを春巻きにして抹茶塩を振りかけたスティックをほおばると、遠くうぐいすが鳴いた。
「どんなパンを作りたかったんですか?」と女主人に聞いてみた。
「子供が、コンビニのパンよりおいしいよって言ってくれる、地元の安心で安全な食材を使ったパンです」といって、彼女は嬉しそうに笑った。
今度はパンを食べにこよう。
朝食を食べにこよう。

「雪月花」は丘の上にぽつねんと立つそば屋である。
こんな人里離れた場所で、大丈夫かしらんとおもう、そば屋である。
そばは、ご主人の実直な人柄に似て、味が丸い。
つゆもそのそばに合わせて丸く優しい。
窓を開けると、山の冷気が体を包む。
その澄んだ空気とそばが、静かに抱き合った.

佐賀牛は、脂の質がくどくない。
ヒレもロースもカルビも、舌に脂が残らずさらりと消えていく。
うんこれなら、沢山食べれるぞ

有田にも、いい店があるじゃないか。