お待たせしました。バター食べ比べの結果発表です。パリの友人粋な計らいで、バター13種を食べ比べた。
すべてdemi sel 有塩で、製造月が同じものを揃え、市販は、エシレとイズニー以外、125グラム前後で揃えた。
審査員❓は、シェフの3人、スーシェフ1人、友人と僕(以上日本人)、フランス人ソムリエ、バンは闇パン屋の、パンドカンパーニュとブリオッシュ他である。
以下の13種類を食べ比べた。
1.ギャラリーラファイエット一押し。Plaquette sole
2.Echire
3.D’Isigny
4.aux cristaux’de Sel de Mer
5.beil le vaire demi sel
6.同じでdemi sel croquant
7.泣く子も黙るBordier
8.RAMPLIE
9.上と同じメーカーでFABRIQUE en BARATTE cru
10.LA GRANDE epicerie Paris
11.au bon BEURRE
12.BORNNIAMBUC (一般売りなしプロ用)
13.le ponclet (一般売りなしプロ用)
評価ポイントは、香り乳香 口溶けの良さ、コク、甘み、塩分濃度、発酵具合などにしてみたが、実に面白い。
味で言えば、塩分が馴染んでいるものと浮いているもの。
後味で言えば、消えていくとき脂感がなく、きれいなものと、脂感が残るもの。
香りで言えば、これが最も大切なのだが、口から消えかかる刹那遅鈍な香りがするか?
乳のような甘い香り、あるい硬質チーズのような香り、草香、雑な香り、あまり香りがない、包んである紙の香り。よくないのは、かすかに酸化臭かする。
そうしてベスト5を決めだ。
4位と5位は、同率で8、RAMPLIE
9.同じメーカーでFABRIQUE en BARATTE cru
きれいに作られており、香りもいい。食べる前に嗅いだ時は、全13種類中、9が一番乳臭くてよかったが、食べてみると8の方が香りがあって、バランスがいい。
さて、3位と2位。
これも意見が分かれたが、この二つが同率で選ばれた。同じメーカーである。
5.beil le vaire demi sel
6.同じでdemi sel croquant
同じデミセルながら、下は粗塩になっている。
意見が分かれたが、塩のザラザラ感をかんじるか、塩分がバターに馴染んでいるかという、好みの問題かもしれない。
香りもリッチ感があって、油分の消え方がキレイでコクもある。
しいていう、トーストに合わせるなら5.バケットに合わせるなら、6を選ぶ。
さて一位は、ぶっちぎりであった。(集合写真一番手前のでかいの)
風味の豊かさ、滑らかさ、バンとの相性、か食べた後の香りの余韻、全てにおいて全員一致でダントツなのは、12である。
ただし一般売りはせず、レストランにしか下ろしていないのが悲しい。
パンにつけるだけでなく、料理に使っても、自分が一段上手になったかのように思わせるバターであろう。
ちなみに他のバターもコメントしたい。エシレとイズニーは、おとなしいというか、あたりさわりがないというか、最大公約数をとった味わいである。
一番評価が低かったのが11で、おとなしい上に、後香に、酸化臭が少しただよう。同時に4も酸化臭が感じられた。
7は塩味が強い。その上柔らかい味なので、余計に塩味が強調される。買うなら無塩だろう。
1は高価だが、雑な草のような香りとえぐみが少しある。
11はやすく、香りは弱いが、大量に買い込むのはいいのではないか。
13も業務用、一般では買えない。香りはコンテのような複雑な香りがあるが、食べると平坦で面白くない。
以上でした。
エステラ
1.香り 2 口溶け 甘み コク 塩分濃度2発酵