クリスカジオカシェフ

食べ歩き ,

「世界中で一番野菜の質が高いのは、サンフランシスコですが、それと同じかそれ以上のポテンシャル持っているのか東京だと知りました」。
そう、クリスカジオカシェフはいった。
彼は、現在ハワードヒューズ社が、ハワイホノルルで七万五千坪という膨大な土地を使い、開発進行中であるワードビレッジ の、ディレクターシェフに就任した。
トーマスケラーやシスコのムラッドなどで修行し、世界の料理を熟知した料理人ということで選ばれたという。
40飲食店のリーシングやメニュー提案だけでなく。コンドミアム住人のホームパーティーなども提案、実施する。
一つの街の美食を統括するシェフ。
新しい概念である。
本日彼のお披露目と料理をいただく会があった。
中でもよかったのはキャベツである。
「焦がしハワイ産キャベツ グリーンゴッデスソース、バターミルク、塩昆布」
ソースは、バジル、セロリ、エストラゴン、マスタード、パルミジャーノ、蜂蜜、ハーブなどを混ぜてある。
焼いて膨らましたキャベツの旨味に、チーズや昆布などの旨味を重ねている。
しかしその塩梅がいい。
アメリカにありがちな過剰さがなく、さらりとしてさりげない。
たがらこそキャベツが生きる。
「料理では、牛肉やウニ、オマールなどがスターだけど、僕は野菜をスターにしたいんだ」と、語った。
野菜がスターとなり得る可能性を感じたのは、「レフェルベソンス」のカブの料理を食べ、衝撃を受けてからだという。
前菜のトマトの下に注がれたタラゴンオイルの中に、わずかに混ぜた白だしも良かったし、ステーキの付け合わせとしての椎茸に乗せた、なめ茸のレリッシュも面白かった。
「すしさいとう」のシャリの味が好きなんです」
誠実を絵に描いたようなシェフはそう言って、子供のような屈託のない笑顔を浮かべた。
街づくり
「北海道トマトとオシェトラキャビア タラゴンオイル 」白だし
京都の山椒ジンに、カボスと桃 ライム トムコリンズ
「太田牛のサーロイン マスのいくらの炊き込みご飯トリュフ 椎茸となめ茸のレリッシュ