ほら、さっきの

食べ歩き , 日記 ,

「ほら、さっきの1.5倍位に膨らんだでしょ」。
和田さんが言う通り、ラムシンの塊は、30分くらい焼いた辺りから膨らみ始めた。
返し返し転がしながら焼く。
熱せられた肉汁は、外に出ようとするが、それを許さない
アラン・パッサールの焼肉に感銘を受けた和田さんが、編み出した焼き方である。
切ればほら、肉のブイヨンがほころんで、早く食べろと誘ってくる。
熟成肉は、二段熟成醤油をぬって焼き、熟成と熟成を出会わせる。
愛農ナチュラルポークは、ステーキにして食べ、魅力の脂は、強めの塩をして三時間してから焼き出した。
ああ、きめ細かい脂に歯が入れば、すうっと甘く溶けていく。
天然スッポンの出汁で作った、中野さんのカボチャスープは、牧草だけで育てた斉藤牧場の牛乳が、味を清らかにしている。
玄米も、青米も入れた松山三井の酒米によるパルミジャーノリゾットは、自然な味わいながら複雑なうま味が流れ込む。
飲み食べ、しゃべって笑った6時間。