「グローディン」で

食べ歩き ,

「グローディン」で、散々料理を食べ、デザートにブラッドオレンジのシャーベットを食べた後に、ショーンが言う。「デザートは別腹、もう一軒行けますよね」。もちろん断るわけがない。
人気の「MW」へ行き、悩んだあげく人数分である4種類のデザートを頼む。
ところが出て来たのは前菜だった。
「せっかく来たのだから前菜も少し」という店側のサービスである。
嬉しいが困る。困るが食べないわけには行かない。
「鴨のパストラミハム風」(付け合わせのコールラビの酢漬けがガリのようで面白い)。「玉子の冷製フランとポン酢のグラニテ、オマール」。「ゆで卵の前菜」である。しかもおいしい焼きたてのパンまで置かれるではないか。それをなんとか食べるとデザートが運ばれた。
「パンナコッタハワイ風」
「ココナッツケーキ」
「氷苺」
「トロピカルフルーツのクリームブリュレ」
「MWドーナツ」
「フローティングアイランド」
「メレンゲのレモンアイスサンドイッチ」
「チョコレートバナナクリームパイ」
ははは。笑うしかない。え? もちろん、食べたさ。「有名な日本の料理ライター」と紹介されちゃうんだもの。
方やハワイのグルメ王。
職業的責務と意地で全部平らげました.
ドーナツの食感とほのぼのとした味わい.ショコラのビターとコク。レモンアイスクリームの酸味の深さ、浮き島のパッションフルーツを多用しているのにも関わらず、微妙な変化で飽きさせないセンス。様々な食感の苺を忍ばせた苺のかき氷、クリームブリュレにトロピカルフルーツが合う驚き。ハワイの山々に雲がかかる様を表現した姿が美しいココナッツケーキ。
さすがジェームスピアード賞にもノミネイトされたパティシエ。ミッシェル。
美人で知的な彼女にまた会いにきたい。