「喫茶マドラグ」

京都とタマゴサンド。<京都の平生74>

食べ歩き ,

かつて京都・西木屋町に「コロナ」というちいさなレストランがあった。
表には,「ポークカツレツ」「ハンバーグステーキ」の張り紙があり,90を超えたご主人が1人で料理を作られていた。
いつからか,ここの玉子サンドが有名になり,それまでは空いていたのに,行列ができるようになった。
その玉子サンドは、玉子4個分の玉子焼きを挟むという大胆さゆえに、人気となったらしい。
今から思えば,あれが映えのはしりだったのかもしれない。
老主人が作るそれは,いい意味で雑であり、カラが入っていたり,形が崩れていても、一つの味となっていた。
「コロナ」閉店後にか直伝されたのが,「喫茶マドラグ」だという。
「きれい」。
現れた玉子サンドを見て,思わず呟いた。
「コロナ」よりも整っている。
だが整っているだけに,大口を開けてもこれを食べるのは至難である。
食べ方指導もあって,卵を半分にしてから、それぞれを食べてくださという。
だがそれでは,オープンサンドになってしまうではないか。
だから僕は,玉子焼きの三分の一あたりを割り、三分の一の玉子焼きを前菜として食べてから、再び3分の二を挟み、玉子サンドとして食べた。
うん。この方がバンとたまごやきのばらんすがい。