サンフランシスコ朝食事情③
朝からパンケーキや、ソーセージやベーコンがついたアメリカ風の朝食もいいけど、もう少しゆったり食べたい。
そう思う日には、ユニオンスクエアにあるビストロ、「Café de la Presse」はどうだろう。
フローリングに木の椅子、大理石のテーブル、年配のギャルソン、テラス席。
いかにもパリにありそうなカフェである。
ある日は、「オムレット・オ・エピナール・エ・フェタ」にクリスピーベーコンをつけてもらった。
大きなオムレツの中には、フェタチーズとトマトにほうれん草。フレンチフライとトースト、スイカとイチゴがついてくる。
とろり半熟系ではなく、厚焼き玉子巻きと行った風情のオムレツである。
これを少しケチャップ浸けて、バターを塗ったパンに載せて食べる。
当然おいしい。
ある日は、「Les Oeufs en meurette」ポーチドエッグの赤ワインソースにしてみた。
ブルゴーニュ地方の、伝統家庭料理である。
これが朝から簡単に食べられるなんて、この街は奥深い。
炒めたベーコン、マッシュルーム、ペコロスが、赤ワインソースにコクをもたらし、そこへ黄身の甘みが流れ込む。
そいつにポテトや大きなクルトンをからめながら、食べ進む。
傍らには、カフェオレ。ううむ無性に赤ワインが恋しくなってきた。
頼んじゃおうかな。