札幌ラーメン報告
仕事の合間を縫って二泊の出張で昼夜と食べること四食(昼に二杯立て続けに食べたのはきつかった)
札幌で今人気といえば、ラー博にも出展している「けやき」や支店を増やしつつある「五丈源」、焙煎を売りにした「美乃家」、そしてあいかわらず人気の「純連」や「すみれ」といったところだろうか。
札幌ラーメンといえば、味噌、かん水いっぱい黄色い西山の麺というイメージがつよいけど、実は古きよき東京ラーメンにもであえる町なのだ。
例えば平和駅の「えれ」などは、そのいい例だろう。
最近では北農ビル地下にある「菅家」。鶏ガラをじっくり煮込んだスープに、こっくりとしたしょうゆ味、背脂の甘みが昭和初期を連想させる。
写真は岩海苔が入った「岡本ラーメン」。
味の素が強いので嫌う人もあろうが、そこんとこも昭和初期。
純連で修行を積んだ若き店主が差来るラーメンを求めて、郊外の周りに店が一軒もないような場所に関わらず、列ができるほど。
表面を上質のラードがびっしり覆い、濃厚な塩味の強い熱々スープに腰の強い麺が絡む。
純連より塩気が少なく、バランスよく感じた。もやしや玉ねぎの水気を残した炒め具合もいい。
しかしこれは夏に食べるもんではないわ。いや夏に食べてこそ、マゾヒスティックな気分に浸れて、爽快かも。
味噌ラーメン650円。最寄り駅南平岸。「麺屋 彩末」
回の最大収穫はこの店。名は「三角山五右衛門ラーメン」。
カウンター六席の小体な店を、母と息子で切り盛りしている。おそらく鶏ガラ主体に昆布や干し椎茸などのうまみを加えたスープは、透明感が合って、味の切れがいい。悪いラーメンのように最初の一口で「うまいっ」と言わせるのではなく、じわじわとうまみが体積していくスープだ。
自家製だという麺は、ややよれた中細麺で、歯を押し返すようなもちっとしたコシがあって、麺自体のうまみを感じさせる。上質のスープと相性もよい。
きちんと整理された厨房を見ても、仕事の整理が出来る主人だと思われる。
写真は、「幻の岩海苔」300円なりをトッピングした図。
そしてその下の「しょうゆラーメン」500円(安くないか?)メニューはほかにチャーシューメン800円のみ。チャーシューも上出来、ねぎの切り方もいい。
夏限定冷やし麺もありました。南2西9。おすすめです。