どのテーブルも「とり天」を食べている。
ここ別府、とり天発祥とされる「レストラン東洋軒」にやってきた。
レストランとあるが、メニューを開けば、八宝菜、カニ玉、酢豚に青椒肉絲と、王道町中華メニューが並んでいる。
元々は、明治の洋食名店「東洋軒」の流れを汲む、天皇の行幸時の料理長も務めた主人だったが、大正15年に台湾から料理人を招いて、中国料理の店を始めたのだという。
別府駅から離れた場所にあるのに、土曜日だというせいもあって大混雑で、50分待ってテーブルについた。
さてとり天である。
おそらくもも肉を削ぎ切りし、タレに漬け込み、薄力粉と片栗粉と全卵を合わせた液に漬けて、あげたのだろう。
サクッとした衣が弾けると、むっちりとした肉が飛び出してくる、
「かぼす酢醤油とカラシをつけ食べてください」と、店員は言い残して去っていった。
それもいい。
だか辛子は酢醤油に溶くのではなく、酢醤油に漬けてから、、芥子をなすりつけるというやり方がいいことを発見した。
さらには、酢橘酢醤油に辣油を垂らして食べても面白い。
そうしているうちに、とり天6個は瞬く間に無くなってしまった
宇佐の唐揚げといい、大分県人が鳥肉が大好物なのだろうか?
だか、特段珍しくもないこの料理が、なぜ名物になったのかは、わからない。