札幌「鮨の蔵」

不思議なタコ。

食べ歩き ,

不思議なタコだった。
噛めば、吸盤はコリっとしているのに、身はしなやかで柔らかい。
水ダコを茹でるとこうはならない。
吸盤をコリっとさせようと思うと身は硬くなるし、身を柔らかく仕上げようとすると吸盤の痛快な食感は出ない。
「ある日タンパク質は一旦加熱しておくと、それ以上変容しにくいことを知ったんです」。
そのため、吸盤だけを先に加熱してから、身がしなやかに茹で上がるように茹でたのだという。
そんなことを考えるなんて、やはりこの人は変態だ。