<朝からまずい話ですいませんシリーズ2>

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<朝からまずい話ですいませんシリーズ2>
カレー同様、世の中にはには、どうやってもまずくなりようがない料理がある。
例えばソース焼きそばである。
調理は簡単であり、ソースという偉大なうまみのおかげで、まずく作ることが難しい。
ある日、東北道の某サービスエリアで、小腹をなだめることにした。
美食は期待していない。とはいえ、なんでもいいという性格ではないので、スナックコーナーで仁王立ちして、悩みに悩む。
天ぷらそばが無難か、ラーメンはやばいな。餃子はどうか、カレーはどうか。
人が食べている皿を盗み見る。
食べている表情を洞察する。
厨房で作る過程を観察する。
丹念に情報を収集し、分析を重ねた結果、「ソース焼きそば」350円という結論に達した。
パックに入った「ソース焼きそば」が手渡される。
ソース色に染まった中太麺、キャベツに豚肉、紅生姜。おなじみの姿である。
備え付けの青海苔をかけ、「下品にしちゃうからね」と、マヨネーズを脇に絞って、いざ、ディナータイムである。
「まずい」。
一口食べて、箸を置いた。
ボクの記憶の中で、ソース焼きそばがまずかった記憶はない。
これはどうしたことか。事件である。
一、放置プレイのしすぎで、ソースの香りがまったくしない。ソースのしょっぱさだけあって、香りがない味を、想像して下さい。
二、百年前に作られたようで、豚肉はミイラ化し、キャベツは脱水し、麺は仲良く一致団結して、麺というより団子である。
すっかりトホホとなった。
我ながら五口はがんばったと思う。
だが挫折し、そっと返却口に返した。
人生で初めて食べ残した、希少なソース焼きそばであった。
貴重な体験に感謝しつつも、膨れぬ腹が不満を言うので、レストランに向かった。
目についたのが、TVチャンピオンR順の餃子だった。
そしてそれも。
以下次号。
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