紅一点

日記 ,

紅一点の出典は中国宗代の詩で、緑の草原に咲くザクロの赤い花を詠ったものであるという。

その花に似て実も、この世のものとは思えぬほどに、鮮烈に赤い。

10粒くらいをまとめて口に放り込み、プチプチと噛めば、酸味で口が満たされて、ほほの内側が萎んでいく感覚がたまらない。

人間の子を食べ、釈迦に悔悛させられた鬼子母神も、釈迦より与えられたザクロの酸味を噛み締めながら、自らの業を悔やんだのだろうか。