肉団子は偉大だ。小さな体なのに、ご飯を猛烈に恋しくさせる。
という事で、東京駅で肉団子弁当を買った。
料理の鉄人や分とく山、賛否両論など居並ぶ名店系弁当をさしおえて買った。
なぜなら製造が、「丸政」であったからだ。
元気甲斐や高原キャベツとカツの弁当など、名作を揃えている小淵沢の弁当屋だけに信頼が出来る。
肉団子は、元日比谷「山水楼」とある。いつの間にかなくなっていた老舗中国料理屋は、小淵沢に移っていたのだ。
ふたを開けるとぎっしり。隙間がない。
肉団子だけでなく海老シュウマイもある。駅弁の三種の神器、玉子焼き、蒲鉾、焼き魚もある。筍も見える。
さあどう食べようか。ここは一つ、主役の肉団子に敬意を払い「肉団子に始まり、肉団子に終わる」にしよう。
1、 ご飯を仮想八等分する。
2、 肉団子三個、シュウマイ二個で8分の5食べると決める。
3、 残り8分の3は他のおかずで。
4、 いきなり肉団子に行きたい衝動を抑え、まずご飯を少量食べ、舌を清め、気を鎮める。
5、 肉団子は箸で挟まず、突き刺す。そのとき指先に伝わる感触を楽しむ。
6、 肉団子は二口で。意外に味が上品。これはご飯8分の1食べられないかもしれない。
7、 肉団子をよくよく噛み締め、喉元に落ちたら、その余韻を逃さず、すかさずご飯。
8、 醤油をシュウマイへ。
9、 肉団子でご飯8分の1食べられない場合の、補助策として、蒲鉾にも醤油をかける。
10、 肉団子の次は、シュウマイ。
11、 筍と大根の漬け物はリフレッシャー。別のおかずに移る際に、適時入れて、新鮮な気持ちで臨む。
12、 魚はカレイの味噌焼き。しまったこれは今一つ。予定変更し、分けて食べずに一気に食べ、お茶を飲んで、なかった事に。
13、 卵焼き、蒲鉾は二回に分け。前半戦と後半戦に配分する。
14、 中盤、ご飯に埋められた梅干しは、それだけ食べて、ご飯食べる
15、 梅干し味に染まった、埋まっていた穴を、よく味わって食べる。
16、 終盤戦。肉団子の甘い餡が箱の底についているのを見逃さない・
17、 もちろん拭い取ってご飯に絡める。
18、 最後の肉団子を噛み締め、ご飯を食べて大団円。