<駅弁勝負>  第12番 番外編。弁当宴会をとりおこなった

駅弁 ,

弁当宴会をとりおこなった。
大の大人が11人、それぞれお気に入りの弁当を持ちより、交換会をする。

1弁当は手作り他人作り、市販を問わない
2交換会まで隠しておく
3交換会まで軽く飲んでおく。
4交換会が始まったら、弁当がなるべく見えない状態にして時計回りで隣の人に回す
5できればオクラホマミキサーをうたい(チャラチャラチャラリラッタタ♪というフォークダンスの定番)などをうたい、回し、手が止まったら銘々が空ける
6それぞれなぜその弁当であったか理由を述べる
7食べる。感想を述べる。気を使う。
8基本は手に渡った人が最初に箸をつけるが、他の人にあげて、回し食べる。ただしおいしく、恨まれるのを恐れなかったら、あげなくても良い。
9楽しい。国の公式行事にしたい。

僕の手に渡ったのはこれだ。銀座の割烹の料理人武藤君が作った。
彼は、確か叔母と北海道に行き、叔母が好きだった長万部の蟹飯に思い入れがあるという創業80年、かなやの「かにめし」だな。弁当大会で人気のやつだな。
しかし蟹飯もだんだん毛ガニが使えなくなり他の蟹を混ぜて味が変わったという。
そこで自分で作った。
この器に毛ガニが一はい分入っている。
錦糸卵、筍、椎茸飴煮、グリンピースと基本に忠実で、すべてが薄口の甘辛口。
ああ、うまいなあ。
食べた後に、蟹の優しい甘みが立ち上がって、もう一口もう一口よ、箸が止まらない。
人にあげたくない。でもあげなきゃヒンシュクである。
もう嫌われてもいい。そう一瞬思ったほどおいしかった。